節電・節エネ・節CO2の国民運動を!(アピール)

この度の東日本大震災・福島原発事故の被災地・被災者の皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方々のご冥福と一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

今回の東日本大震災による福島第一原子力発電所等の停止は電力供給の大幅な減少を引き起こし、計画停電の実施など企業の社会・経済活動や市民生活に、深刻な影響を与えている。加えて政府の要請により東海地震の想定震源域である静岡県御前崎市にある中部電力の浜岡原子力発電所が停止し、電力供給不足が東京電力・東北電力管内だけでなく全国的な広がりを見せるなど一層の深刻さが増している。
こうした状況から、5月13日、政府は、東京電力・東北電力管内の企業と家庭の最大使用電力を昨夏よりも15パーセント削減する目標を柱とした電力需給対策を正式決定した。

我々はこうした事態を、これまで地球温暖化対策の基礎となってきた日本の原子力政策・エネルギー政策が大きなターニングポイントにあると認識している。
つまり再生可能エネルギーを重視した低炭素社会をどのように作っていくかが、極めて大きな課題となっている。

これまで政府は「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップ」などのなかで、削減目標を達成するため、供給部門において“安全の確保を大前提とした原子力利用拡大”を前提にするなど、原子力発電所を“CO2を出さないクリーンなエネルギー”として、温暖化対策の柱に据えてきた。

しかし、今回の福島第一原子力発電所の事故によりこの想定が崩れた今、当面不足する電力を休止中の火力発電所の再稼働などによって賄う必要があることから、京都議定書に基づく6%削減目標、また中期的な25%削減目標達成を困難視する発言も出はじめている。
安易に目標達成に向けた旗を降ろすのでなく、エネルギー政策の見直し(戦略的なエネルギーシフト)と温暖化対策の側面から新たな視点にたった今後の温暖化防止に向けた創造的プランが求められる。

すなわち、今回の電力供給不足と節電行動を機にこれまでの供給者である電力事業者と需要者である企業、市民等との二律的な関係を乗り越え、例えばドラスティックな再生可能エネルギーの導入、生活スタイルの変更など、これまでの需要部門と供給部門との関係を見直し、持続的な節電、節エネ、節CO2のあり方をトータルで議論し、合意形成を図る必要がある。

我々は、これまでの低炭素社会づくりの取り組みを通じ、地域及び地球温暖化防止活動推進員等との堅固なネットワークの構築と、地球温暖化防止活動団体等との連携を図ってきた。

すでに、今夏に向け「効果的な節電対策」のため、構築してきたネットワーク、培ったスキルやノウハウを最大限に活用し、草の根の様々な取り組みを行い、また地域住民に向け積極的な支援を行い、さらに、各地域のセンターが相互に連携・協働することでより相乗効果を発揮するよう、共同行動を展開している。

地球温暖化防止全国ネットは、25%削減目標の堅持はいうまでもなく、地球温暖化を防止し、低炭素社会の構築に向け、未来に向け確実に歩みを進めるためにも、あらゆるセクターの全員参加のもとでの“節電・節エネ・節CO2”の国民運動を起こしていくべきであることをアピールする。


平成23年6月27日

 

一般社団法人 地球温暖化防止全国ネット

 

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