実施概要 of エネルギー・環境戦略 市民討議 実行委員会



HOME > 実施概要

実施概要

実施内容

討論型世論調査手法を応用した市民討議の実施

 国家戦略室に設置されたエネルギー・環境会議では、中長期のエネルギー・環境戦略の検討されてきましたが、このたび2012年6月29日に、経済、産業、生活、温暖化、エネルギー安全保障等の視点に基づく原子力政策、エネルギーミックス、温暖化対策に関する「選択肢」の提示がありました。政府は、この「選択肢」を国民的議論に諮り、その結果を踏まえて今夏を目途に革新的な戦略を策定する予定です。
 温暖化問題にも深く関わるこの課題に対し、国民的議論のプロセスにわたしたちひとりひとりが参加することは、地球温暖化防止への行動・認識を新たにする契機になるばかりでなく、3.11後の「反原発」「原発推進」の二項対立にとどまらない多様な国民の声(民意)を政治に届けることにつながります。
 本活動は、討論型世論調査(deliberative poll®/DP)手法を応用し、情報共有に基づく「熟慮」をベースとした国民的議論の「場」を設置し、国民が自らの手で、自らの力で、かつ広範な層において自由な立場から行い、その結果をとりまとめて政府に意見提出することを目的としています。

なぜ討論型世論調査なのか

 普段の忙しい生活のなかでは、なかなか政治問題や個別の政策課題について知ったり、考えたりすることが難しくなっています。また、現代は、自分の意見は、国民全体の意見のわずか1つにすぎないという意識から、選挙などの意思表明をあきらめてしまう一種の「合理的無知」の状況にあると考えられています。さらに、議論や対話を行う機会を得たとしても、同じような意見や価値観を有する組織やコミュニティのみにとどまってしまうこともあり得ます。
 こうしたデモクラシーの課題を克服し、意見や価値観が多様化、複雑化した社会のなかで問題を解決に導くためには、ひとりひとりが当事者として参加し、摩擦のなかに社会としての解決方法を模索し、その経験を積み重ねていくことが大切です。
 無作為抽出によって選ばれた市民が集い、自分と異なる意見や立場に触れる「討論型世論調査(Deliberative Polling®)」は、疑似的な社会の縮図をつくり出すとともに、現代民主主義が抱えるさまざまな問題の処方箋となる期待がこめられています。

討論型世論調査とは?

討論型世論調査の基本フレーム

 討論型世論調査(Deliberative Polling®)は、①無作為に選んだ人を調査する、②その回答者のうち希望者数百人に討論会に出席してもらい、討論前に調査する、③討論後にも調査する―という3段階を踏む仕組みです。
 無作為抽出で選ばれた一般市民が、ある議題について、注意深く作成された資料を基に、対立ステークホルダーや専門家の意見等を受け止めた上で、小グループでの討議を重ね、アンケートに回答します。
 (米)スタンフォード大学ジェームス・S・フィシュキンらにより開発されました。1994年英国で「犯罪」をテーマに世界で初めて本格的に実施され、これまでイギリス、アメリカ、オーストラリア、EU,中国など16か国、45回以上で実施されてきています。日本でも、2009年、初めて神奈川県民を対象に実施され、以降神奈川県藤沢市民(2010年)、全国規模(2011年)、札幌市民(2011年)など開催実績を重ねています。
 今回の「エネルギー・環境戦略 市民討議」では、この討論型世論調査の手法を応用して実施するものです。

<今回実施の際に参照する討論型世論調査の基本フレーム>
フロー図.jpg

討論型世論調査に期待できること

 国民が意思を示す方法は、選挙に加え、パブリックコメント、世論調査、タウンミーティングなどさまざまな方法やルートが考えられてきました。しかし、どの方法も長所と短所があり、集計した数で表された意思の総数をイコール国民の意思とするには、信頼性や偏りの点で不十分な場合がありました。
 また、論点や争点が多義多層に存在する場合や高度な専門的知見が伴うような政策判断に対しては、判断を下すだけの十分な情報や時間、または専門家との応答機会が設けられていないなどの課題もありました。
 「討論型世論調査(deliberative poll/DP)」では、こうしたそれぞれの方法が抱える問題を軽減するために、すでに一般的に確立された手法の長所を用いて、無作為抽出やアンケート、討議方法などを組合せ、世論調査形式により民意を測る手法として開発されたものです。したがって、その結果は代表性や討議性、熟慮を経たものとして参考とすることが可能です。

討論イベント

討論イベントの概要


討論イベント「市民の選択―エネルギー・環境戦略」

2012年 8月12日(日) 
上智大学 四谷キャンパス12号館
(中央線・中央総武快速線・地下鉄丸の内線南北線四ツ谷駅下車徒歩7分)


*第1回目のアンケート調査にお答えいただいた方のみご参加いただけます。
*討論イベントの前と後に、第2回・3回のアンケート調査を実施します。

*取材等お申込みの方は、必ず事前に実行委員会事務局までお問い合わせください。

■使用資料
第1回目アンケート用紙(T1)
事前学習資料(市民の選択 エネルギー・環境戦略-3つのシナリオ-)
第2回目アンケート(T2)
第3回目アンケート(T3)



実行委員会

エネルギー・環境戦略 市民討議 実行委員会

名称

エネルギー・環境戦略 市民討議 実行委員会

実行委員長

柳下 正治 (上智大学 大学院地球環境学研究科 教授)

委員

菊井 順一 (一般社団法人地球温暖化防止全国ネット 専務理事)
三上 直之 (北海道大学 高等教育推進機構 准教授)
柳瀬 昇 (駒澤大学 法学部政治学科 准教授)
宮城 崇志 (上智大学 地球環境学研究科)

事務局

一般社団法人 地球温暖化防止全国ネット (全国地球温暖化防止活動推進センター)

協力:上智大学 / 特定非営利活動法人アクト川崎

活動名

エネルギー・環境戦略の選択肢に対する自立的国民的議論推進事業

市民のみなさまへ

市民のみなさまへ

 このエネルギー・環境戦略 市民討議は、特定の意図を達成するための運動や取組みではありません。したがって、この事業は、公正・中立を旨として、厳正なる無作為抽出の方法により、世論調査の対象となる方々を抽出し、「討論型世論調査(deliberative poll®)」という学術的にも認められた手法を応用して、実施するものです。ご参加を希望される方には、大変申し訳ございませんが、今回は、無作為抽出により選ばれた方のみの参加とさせていただきます。また、討議の結果は、8月下旬をめどにエネルギー・環境戦略 市民討議 実行委員会の責任の下にとりまとめと対外的公表を行って参ります。今回の国民的議論をきっかけに、エネルギー問題や環境問題について、調べてみる、話してみる、そして異なる意見や考え方のひとの話も聞いてみるなど、みなさんのまわりでも議論の輪が広がっていくことを期待しています。